スポーツが上手くなるためには何をすれば良い?
スポーツが上手くなるためには、何をしたら良いでしょうか?
当然、サッカーだったらサッカーの練習、野球だったら野球の練習…
というように、スポーツの練習は必要です。
その他はどうでしょうか?
グラウンドが使えない、ボールが使えないそんな状況で何が思い浮かびますか?
筋力トレーニングやストレッチ、走り込みといったものが代表的でしょうか。
その他には食事や睡眠、戦術理解なんかも重要ですね。
スポーツによってはバランス練習やビジョントレーニング(目のトレーニング)も重要です。
スポーツが上手くなるための練習方法は非常にたくさんありますが、スポーツが上手くなるための理論はそこまで多くありません。
パフォーマンスアップの有名な理論について解説したいと思います。
パフォーマンスアップ理論 パフォーマンスピラミッドとは?

この図はパフォーマンスピラミッドと言います。
スポーツのパフォーマンスがどのように成り立っているかをわかりやすく示した図です。
このピラミッドは3つの要素から成り立っています。
- 機能的動作
このピラミッドの一番下には基本的な身体の要素がきます。
関節の可動域や筋力、筋肉を思った通りに動かす協調性があるかどうかです。
例えば肩や股関節の可動域がしっかりと確保できているか、スポーツをやる上で可動域が足りない関節はないか、身体を支えられるだけの筋力があるか、体幹は強いか、足を動かしたら体幹がブレてしまうようなことはないか、などをチェックします。
- 機能的パフォーマンス
その上にはスポーツに必要な基本的なパフォーマンスがきます。
例えば、スクワットや走る、ジャンプをするなどです。
背中が曲がっていたおじいちゃんが歩き出したら途端に姿勢が真っ直ぐになった!なんてことはあまりないように、
機能的動作で可動域や筋力が不足していれば、もちろんスクワットがうまくできることはありません。
逆に、立ち姿勢が美しい女性が歩き出したらガニ股で変な歩きだった!なんてことが起きるように、
もし仮に筋力や可動域がしっかりとあったとしても、動作が正しくできるとは限りません。
筋力や可動域があった上で、複数の関節をコントロールしながら体を動かす能力が必要になってきます。これが機能的パフォーマンスです。
なんだか難しい気がしてきますが、要はスポーツに必要な基本的な動きがちゃんとできるかどうかです。
しっかりとした筋力や可動域を使ってスクワットや走る、ジャンプなどができなければ、スポーツがいつまでもうまくなることはありません。
3cmしかジャンプできないのにバスケのリバウンドの練習をしてもうまくならないですし、
早く走れないのにサッカーのカウンター練習をやってもなかなかうまくならないですよね。
これらは極端ですが、意外とみなさんの身の回りにもパフォーマンスがピラミッドにうまく積み上がっていない状態でスキルのトレーニングをしている例はあると思います。よく思い返してみてください。
- 機能的スキル
スキルとは、例えばボールを打つ、蹴る、投げるなどスポーツに特異的な動作になります。
身体的な要素や基本的な動作のパフォーマンスができた上で、その上にスポーツのスキルが積み上がってきます。
スポーツのスキルを高める(スポーツが上手くなる)ためには、このように土台から積み上げていき、最終的にこの三角の頂点が高く高く伸びていくよう練習をしてあげる必要があります。
図の右のように土台がしっかりしていない状態でスポーツの練習をしても、スキルはなかなか高まらないばかりか、怪我をしてしまいやすくなります。
運動指導者がすべきこと
パフォーマンスピラミッドについて理解できましたか?
良い運動指導者はスキルの練習を考えるだけでなく、その下の機能的動作や機能的パフォーマンスがどこまで積み上がっているかどうかをみた上で、選手にもっとも合った練習を選択できます。
スポーツに必要な可動域や筋力があるかどうか判断がつかない、正しいスクワットって…?
ってなってしまう方は、少しずつこのブログで解説をしていきますが、
手っ取り早く外部のトレーナーにお願いして選手の身体チェックをしてみるのも手だと思います。
全ては選手のために。今日も知識と見る目を養っていきましょう!